備品発注の自動化で、工房DXの第一歩を果たし、次のDX化に挑みます。会社として毎日の売り上げを把握しなければいけないので、エクセルに管理していた日毎の売上表。ありがたいことにチーズの種類が多く、売上の集計も大変ですが、これを毎日手入力していたので、かなり手間でした。今回も理想通りにはいかなかったですが、集計業務を月1かつ自動化を果たし大幅な業務改善に取り組みました。
とにかく無駄の多い売上集計
備品発注の自動化に取り組み、少し自信を持った私。調子に乗って、大変そうだった売上集計業務にも手を出します。チーズ製造業務の手が空いた時に、たまに任されていたのが、売上集計業務の一つ、卸先への納品売り上げを会計ソフトからエクセルに打ち込むというもの。最初は、言われた通りに入力していたのですが、やっていくうちに様々な疑問が生まれました。
まず、
これをやる意味はあるのか
次に、
会計ソフトとエクセルの商品名がぐちゃぐちゃだから時間がかかるのではないか
さらに、
そもそも会計ソフトから該当するデータを抽出するだけで済むのではないか
とにかく無駄をなくしたい効率厨の私は、「生意気だ」と言われるのも気にせず、責任者に上記の疑問をぶつけました。
解答は、
- 会計士さんから日毎の売上表を求められているので、必要である(理由はわからない、、、)
- エクセルの商品名は適当に整えていいよ(最初からやったらよかったんじゃ、、)
- 会計ソフトの使い方よくわかってないから、できるかわからない(なるほど、、、、、、、、、)
小規模なお店になると、ベテランの方から引き継ぎがあるわけでもないし、経理担当がいるわけでもなく、データで管理することもほとんどなかったので、使えてofficeの初期機能(wordやexcel)
今やっている業務がもっと簡単にできるという発想もなければ、発想があってもそこに費やすリソースがないのです!
今回これがとても勉強になりました。長い導入になりましたが、具体的な話に戻ります。
どんなこともまずは現状把握
責任者の話を整理すると、月次で日毎の売上表の提出は必須(体裁は特に指定なし)、会計ソフトの使い方はわからないということでした。なので、まず私は会計ソフトの仕様を確認することにしました。
あまり言いたくないですが、正直、使いずらいソフトでした。UIも見づらく、とても重い。ファンクションキーでの入力主体。ただ、会計ソフトとしては有名な方?みたいなことも言っていたので、仕様が古いままなのか、コストをかければ使いやすくなるのかはわからないですが。
これ、ソフト使うのやめたら、すぐ終わるんじゃない
メンタルが超合金で覆われた私は、何食わぬ顔で責任者に問いました。
会長の贔屓にしている会計士さんがこのソフトを使っているから変えられない
これだから付き合いを大事にする地場のコミュニティは!!
人が温かい、助け合いの心はとても素敵だし尊敬するが、こういう「付き合いで、、、」というのが一番面倒くさい!!!(逆に東京の若者は冷たいと言われるんだろうけど、)
まあ、とりあえず会計ソフトは変えられない、説明書もない。どうやら月次で売上データを抽出する機能もなさそう。
ただ、日毎の商品別の売上ならテキストデータで抽出できることはわかりました。
(これができるなら月次も作ってくれよ、なんでテキスト?せめてCSVでお願い)
ようやく出番!pythonで売上集計!
現状を踏まえ、考えた改善案はこれ!
- 会計ソフトで日毎の売上をテキストデータで保存
- google driveにテキストデータを保存
- google Corabでpythonスクリプトを実行し、売上集計
- 集計したスプレッドシートをcsvで出力
つまり、売上テキストを保存、スクリプトを実行のみで終了!!
結果、日毎、つまりおよそ30日分の売上テキストデータを手作業で保存する作業が発生しますが、それ以外はスクリプトを実行するだけで集計できるように改善できました。
pythonスクリプトは自分のプログラミング力のチェックのためにも、AIを使用せずに作成しました。
今回大変だったのは、会計ソフトに登録している商品名に重複があったり、少しずつ種類が違ったこと。例えば、「商品A」「商品A ミニ」「商品a」など、チーズをカットした際に出る規格にならない部分を売店で売ったり、気まぐれで登録された商品など商品名の登録に決まったルールがないことがあります。
会計士に提出するエクセルでは、これらすべてを「商品A」として集計する必要があるので、これらを修正して集計できるように、パターンを想定して、修正するコードが必要だったことがかなり時間がかかりました。(会計ソフト側でカテゴリー付与などできればいいのですが。)
また、ふと新しい商品ができることもネックでした。その場合のカテゴリーの付与やエクセルへの追加を考えなければならなかったので、前回のエクセルから追加のあるものは、その都度スクリプトにカテゴリーを付与できる仕様にするのも少し大変な作業ではありました。
やり終わったから言います。
マジで一回会計ソフトに登録する意味がわからん。もっと簡単な会計ソフト作れそうだし、作った方が絶対に楽!
終わりに
今回手入力で写していた会計ソフトの月間売上データはなんと、毎日5~10分かかっていた作業を月に一回15分に短縮することができました。
150分(5分/日 × 30日) → 15分
10分の1以上の作業効率化を達成しました!月135分、年1620分、時間で言うと、27時間。一年のうちの3日と半日程度、チーズ製造にかける時間が増えたのです。そんくらいかとは思うかも知れませんが、食品製造の現場における1日5分は、掃除できる場所が一つ増えるということです。衛生環境がその分保たれるということは、とても重要なことなのです!!!
立ちはだかる「5年契約」と「CD-ROM」の壁
ですが、実は、まだこの作業は半分しか改善できていないのです。工房に付帯した売店分の毎日の売上分はいまだに手入力しています。なぜなら、レジがデータ集計に向いていないものだからです。データの抽出方法は、CD-ROM。テキストデータで保存されているかと思いきや、商品ごとの売上データは大量になるため、毎日のレジ締め時にCDに保存されないよう自動処理されているとレジの業者は言う。(じゃあ、なんのために保存しているねん)
レジをAirレジに変えようと提案しましたが、去年5年契約しちゃったと言われ、どうにもできませんでした。これもいつかどうにかできたらな、、、
今回はpythonを使って売上集計業務の簡易化に努めた私ですが、次は、小売業者にとって欠かせない注文管理システムのDX化に取り組んでいきます。チーズ製造も任せていただく仕事が増え、忙しくなってきたので、時間に余裕ができた頃に改善していきます。
次回、【工房DX編3】へと続く。
ご相談募集中
今回、DX化で最も刺さったのは、
「今の業務を効率化する発想がないこと、また、その発想があっても取り掛かる手間、調べる時間がないこと」
という小さな現場だからこその悩みがあることです。
もし、この記事を読んでいるチーズ工房はもちろん、カフェ、パン屋さん、職人さんなど、小規模ビジネスのオーナー様で、
- 「毎日の売上集計、エクセルのシート、会計ソフトを行き来して疲れている」
- 「専用の受発注システムを入れるほど予算はないけれど、手作業を減らしたい」
という方がいらっしゃれば、現場のオペレーションに合わせた「売上集計システム」の導入サポートやご相談を承っています。
「うちのこの作業、自動化できる?」という段階でも大丈夫ですので、お気軽に[お問い合わせフォーム / ココナラ]よりお声がけください!



コメント